原子炉格納容器内部調査装置(形状変化型ロボット)の作業訓練の実施について
[日立GEニュークリア・エナジー]
(2015年2月3日)
2015年2月3日、IRID技術委員会「燃料デブリ取り出しに関する機器開発・遠隔技術に関する専門部会」のメンバーを中心に、福島第一・1号機で実証試験を予定している原子炉格納容器(PCV)内部を調査する装置(形状変化型ロボット等)の作業訓練の様子を見学しました。
また、2月5日には、報道機関の方々にも同ロボットを公開しました。
今回視察したのは、IRID組合員である「日立GEニュークリア・エナジー」が担当する開発装置(実機)の作業訓練で、茨城県日立市にある日立GEニュークリア・エナジー 臨海工場で行いました。
「形状変化型ロボット」は、形状変化という名前の通り、格納容器内に進入するために、まずは直径10cm程度の狭いパイプ内を「棒状」になって走行します。格納容器内に入ると、形状を屈曲させ障害物をよけながらケーブルでつり下げられていき、ペデスタル(圧力容器を支える構造物)外側1階のグレーチング(格子状の床面)上に着地します。この時に、安定して走行できるように「コの字」型に変形。搭載した調査用カメラと線量計、温度計を駆使して原子炉格納容器内の状況を細かく把握し、今後のデブリ取り出しに向けた情報を集めることを目的としています。なお、調査後は上記の逆手順で格納容器外のシールボックス(放射性物質飛散防止装置)に回収されます。
事故炉の格納容器の中に入るのは、ロボットとしては同機が初めてとなる予定で、2015年4~5月頃の調査開始に向けて訓練を重ねています。
IRIDでは、同ロボットが取得する格納容器内部の情報をもとに、さらなる調査装置の改良を行い、2015年度末には燃料が溶け落ちているとみられる格納容器下部(地下階)まで降りて調査を行う計画です。
※ロボットが、格納容器内部(模型)に進入し、パイプを抜けてからグレーチング上を走行するまでの様子と形状変化する様子を動画で紹介していますので、ぜひご覧ください。
視察の様子
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